あのね、聞いて。
日々の話なんだけど。
海に眠るダイヤモンド6話を見た。
島は最盛期を迎え。
人々も幸せを迎え。
とても幸せな回だった。
だからこそ、いろいろなことがわかってたたき落とされた。
あらすじ
東京オリンピックを翌年に控えた1963年。多くの炭鉱が閉山に追い込まれる中、端島にはいつも通りの正月が訪れていた。
その頃、園芸部での活動に熱を上げる朝子(杉咲花)は、鉄平(神木隆之介)に育てた鉢植えを見せる。
うれしそうな朝子を見て、うれしくなる鉄平。2人の距離は確実に近づいているようだった。
一方、賢将(清水尋也)はある決意をし、鉄平にだけその胸の内を打ち明ける。
そんな中、進平(斎藤工)とリナ(池田エライザ)が荒木家を訪れる。リナを追手から命懸けで助けて以来、仲を深めた2人は、ある報告を告げにやってきた。
一方現代では、自分といづみ(宮本信子)に血縁関係がないこと、そしていづみの本当の名前が“朝子”だと知った玲央(神木)は、自分と鉄平の関係を探るため、鉄平が残した10冊もの日記をひも解くことに。するとその中の1冊に、“種”のようなものが挟まっていて…。
感想
正月からはじまった。
進平がリナとともに家に帰ってくる。
そしてリナは進平のこを身ごもっている。
僕も「ふうけもん」なのでピンとこなかった。
ま、九州の男なんてそんなもんかもしれない。
幸せに向かうリナと進平。
そして、やっぱり炭鉱長の辰雄は不器用だけどいいやつだった。
そのあたり一平はわかってた。
ふうけもん同士の酒の席。
とてもいい時間だった。
幸せな風景。
いろいろとありながら。
賢将と百合子も結婚。
キリシタンであること。
被爆していること。
いろいろなことを気にしていた百合子。
それでも受け入れた賢将と辰雄。
幸せな風景。
これからも付き合ってよ、俺の人生。
賢将の言葉がとてもよかった。
そして、確実に近づいていく鉄平と朝子。
それもまた、幸せな風景。
だけど僕たちは知っている。
端島は閉山されて、無人島になり朽ち果てていくこと。
そして現代で、朝子と鉄平は結ばれていないこと。
そんな結末を知りながら。
かつての端島の幸せな風景をほほえんで眺めている。
だけど、植えられていない種は現実を知らせてくる。
お婿さんになる人と植えたいと託された種は、植えられないまま鉄平の日記にはさまっているのだ。
この先どうなるのか。
なんとなくの結末はわかる。
わかったまま、それでも僕たちはこの2人の淡い幸せを味わう。
できることならば。
ほんの少しの望みが何度も何度も胸をよぎる。
鉄平と朝子に幸せになってほしい。
結ばれてほしい。
そんな風景を願う。
そして。
なんとなくわかった。
海に眠るダイヤモンドの意味。
僕はそれを石炭だと思っていた。
燃料として石炭が大切だった時代。
黒いダイヤモンドが眠っている海。
端島の下。
だけど思った。
海に眠るダイヤモンドはきっと、鉄平だ。
鉄平は海よりも深い場所に、たぶん眠っているのだ。
違ってほしいけど。
そんな気がした。
聞いてくれてありがとう。

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