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漆黒の伝統を、白濁の文明で汚す日

なう
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しばらくは味噌に遊んでもらおう。
(パンダ談)

あのね、聞いて。
おいしい話なんだけどね。

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漆黒の侵略者が、紙袋から顔を出した

友人から「八丁味噌、あげたことなかったと思って。好きに使って」と手渡された。
その言い草は、まるで道端に落ちていた面白い石でも差し出すような軽やかさだったけれど、中身はちっとも軽やかじゃなかった。

フタを開けた瞬間、僕は立ちすくむ。
「黒いなー」。
それが、僕の脳が絞り出した精一杯の語彙だった。
それは伝統の色というより、光を一切反射しない「夜の塊」に見えた。
指先に感じる重みは、数百年分の職人の溜息が凝縮されたような、逃げ場のない圧がある。

この「厳格すぎる哲学」を、どうやって僕のゆるい生活に招き入れようかと考えた。
とりあえず、この真っ黒な沈黙を、マヨネーズという名の「現代の軟弱な光」で溶かしてみることにした。

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僕は「比率」で世界を解釈する

僕はレシピを比率で考えるのが好きだ。
大さじ、小さじ、計量カップ。
そんな文明の「定規」に縛られるのは窮屈すぎる。
比率さえ決まっていれば、手元にある適当なスプーンひとつで、世界は秩序を取り戻す。

今回の比率は、味噌とマヨで1:3。

漆黒の闇に、白濁したマヨネーズを三倍叩き込む。
最初は頑なだった八丁味噌も、三倍の優しさに包まれると、徐々にその角を丸くしていく。

そこに「みりん」と「砂糖」を、僕の好みの分だけ。
先にみりんで味噌を解いておけばよかったという小さな後悔は、マヨネーズの海に沈めておいた。

混ぜ合わさったそれは、まるで「毒が浄化された後の、美しき泥」のような色をしていた。 さて、この特製の泥を塗りつける「生贄」を探さなきゃ。

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父の緑の「作品」への宣戦布告

キッチンに、父の作ったキャベツが鎮座していた。
この前、採れたてを父がくれた。
僕はそのキャベツをまじまじと眺めた。
よく巻いている。
実にきれいに、誠実に巻いている。
父はこのキャベツを育てるために、どれだけの土をいじり、どれだけの時間を費やしたんだろう。
「作るのが上手になったなー」なんて、どの口が言うんだって感じだけど、実際、それは見事な完成品だった。

その、父が丹精込めた「緑のボール」に、僕の作った「黒い欲望(味噌マヨ)」をたっぷりとつける。
シャキッという音が、誰もいないキッチンに、冷たく、でも心地よく響いた。

おいしい。
八丁味噌の重厚な苦みと、父のキャベツの無垢な甘みが、口の中で喧嘩しながら溶けていく。
それは、透析という「制限」の中で生きる僕の舌にとって、最高に贅沢で、最高に「あらごし」な背徳の味だった。

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僕はこれからも、この泥と一緒に生きていく

しばらくは、この黒いソースで遊ぼうと思う。
冷蔵庫には、まだ出番を待っているきゅうりもいたはずだ。
友人がくれた「伝統」を、父が育てた「日常」で薄めながら、僕は今日も生き延びる。

君も、自分の人生を汚すための、お気に入りの「泥」は持ってる?
もし持ってないなら、僕が比率を教えてあげてもいいよ。

父に「キャベツおいしかったよ」と伝えるのが楽しみだ。
父はよくわからないピースサインの顔文字を送ってくるだろう。
いつもそうだから想像がつく。

僕は静かに、余った味噌マヨを舐めた。
週末はこれを楽しもう。

聞いてくれてありがとう。

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