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僕の身体から、昨日がごっそり抜け落ちた

なう
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ギリギリでなんとかなってる。
(パンダ談)

あのね、聞いて。
今日も生きているよ。

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1,300gの境界線

おはよう。
今日も世界は、僕の知らないところで勝手に回っている。
睡眠時間は4時間52分。
夢の続きを見るには短すぎるけれど、絶望するには十分な長さだ。
起き抜けに体重計に乗る。
この瞬間、僕はいつも「審判」を待つ被告のような気分になる。

透析患者にとって、体重計の数字は単なる重さじゃない。
それは「昨日という時間をどう生きたか」の通知表であり、同時に「明日という時間をどれだけ奪われるか」の宣告書でもある。

表示されたのは、ドライウェイト比プラス1,300g。
…ミラクルだ。

思わず、誰もいない部屋で拳を握りしめた。
短い腕を突き上げる、渾身のガッツポーズ。
昨日から増えが変わっていない。
トイレに行くたび、身体の中に澱(よど)んでいた重たい「昨日」がごっそりと削ぎ落とされていく感覚。
蛇口から流れる水よりもずっと切実な、解放の儀式。

この「増え」というプレッシャーは、経験した者にしかわからない。

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「あっち側」の住人と、僕の戦い

世の中には、月曜日にとんでもない数値を叩き出して涼しい顔をしている人たちがいる。
「あっち側」の人たちだ。
彼らは言う。
「どうせ透析で引くんだから、同じだよ」と。

けれど、僕は知っている。
そのツケは、必ず「時間」という最も残酷な通貨で支払わされることになる。
透析時間の延長、連日の通院、あるいは白い天井を見上げるだけの入院生活。
「あっち側」へ足を踏み入れた瞬間、僕の人生は機械と病院に少しずつ、確実に食いつぶされていく。

僕はそれが、たまらなく怖いんだ。

だから僕は、1人で秤(はかり)に向き合う。
これは性格の問題じゃない。
僕が、僕であるための「領土防衛戦」なのだ。

その日、僕には大きな仕事がある。
やりたいことも山ほどある。
それを形にするための「体力」という名の資産を、僕は数値という名の防衛ラインで守り抜かなければならない。

血圧は130/80mmHg。
驚くほどに従順な優等生だ。
この数値が、僕に「今日は戦えるぞ」と無機質なエールを送ってくれている。

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自由の値段、パンダの矜持

「がんばるます」なんて、おどけた言葉で自分を煙に巻いてみる。
けれど、赤いパーカーの下にある心臓は、今日という1日を使い切るために正しく脈打っている。

誰かに褒められるための自己管理じゃない。
誰かに謝らなくて済むための優等生でもない。
僕はただ、ヘトヘトになるまで働いて、その後に残ったわずかな体力で、僕自身が愛する「僕のこと」をしたいだけなんだ。

ベッドの上で時間を削られる代わりに、僕は今日、ペンを握り、キーボードを叩き、自分の人生を彫刻のように削り出していく。

さて、そろそろ仕事に行かなくちゃ。
外の空気は、きっと昨日より少しだけ軽く感じるはずだ。

今日という1日は、誰にも、機械にさえも、1秒たりとも渡さない。
今、僕の身体はとても静かで、とても自由だ。

聞いてくれてありがとう。

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