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ペットボトル1本分、神様に没収された世界

なう
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これが自分の条件だから仕方ないけど。
(パンダ談)

あのね、聞いて。
今日も生きてるよ。

僕の身体は、誰かが設定を間違えた中古のゲーム機みたいだぱん。
電源は入るけれどメモリが少なくて、すぐに「動作が不安定です」という警告が出るます。

今日の僕の数値は、睡眠時間6時間02分、血圧144/87、そしてドライウェイト比プラス2,800g。
この「2,800」という数字は、僕にとっては薄氷の上のダンスだぱん。

周りのパンダたちは3,600gまで増えても「おっと、ちょっと食べすぎたぱん」で済むのに、僕の許容量は3,000gまで。
返血と食事加算の700gを足せば、もう計算上は崖っぷちでつま先立ちしている状態だぱん。
あと500ml、あの透明なペットボトル一本分。
それだけ自由に液体を喉に滑り込ませることができたら、この世界の見え方は、もう少しだけ彩度の高いお菓子みたいに見えるはずだぱん。

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オーストラリアの木の上でぼんやりしているコアラは、水を飲むという工程をシステムから削除しているます。
ユーカリの葉を咀嚼するだけで、生きていくための湿り気を確保する冷徹な設計。
もし僕もコアラになれたなら、透析室のベッドで「お弁当のポークを食べていいか」なんて、ケチな算盤を弾かなくて済んだかもしれないます。

でも、僕は知ってしまっているぱん。
冷えた液体が喉の粘膜を撫で、食道を通り、胃袋に「重さ」として着地するあの瞬間の快楽を。
知らないままでいられれば幸せだったのに、一度味わった金平糖の甘さを脳は忘れてくれないます。

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隣の芝生が青く見えるのは、あちら側の芝生にはたっぷりと水が撒かれているからだぱん。
僕の芝生は、常に配給制のじょうろで湿らせるだけのカサカサした茶色。
それでも、今日の予定は変わらないます。

苺シロップを掃除して、数値という名の鎖を少しだけ緩めて、それからローソンに行くます。
スイカの在処、それは僕にとっての「聖域」かもしれないます。
バーベキュー風ポークが、僕の肉体という狭い容器に無事に収まってくれることを祈りながら、機械の音を聞くます。

窓際で、誰かが落とした飴玉の包み紙が、埃と一緒にゆっくりと踊っている。

しらんけど。

聞いてくれてありがとう。

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