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理想という「戦車」の車輪が、泥の中でもがいている

僕の日日
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どーも、こんちくわ☆
しっくんです。

天ぷらという料理は、知れば知るほど底なしの沼のようだ。
「天ぷらは、揚げ物ではなく蒸し料理である」
ある人から投げかけられたその言葉が、僕の胸にすとんと落ちた。

衣というシェルターの中で、具材の水分を熱で操り、最高の状態で閉じ込める。
理屈ではわかっている。
サクッとした衣。
ジューシーな中身。
その両立を目指して、僕は今日も油の前に立つ。

けれど。
理想は、あまりにも遠い。

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打ち粉の加減、衣の厚み、そして油の温度。
どれかひとつが狂えば、衣はたちまち「ふにゃり」と力なく折れてしまう。
中の具材をジューシーにしようとすればするほど、その水分が僕の理想を奪っていく。

その時、僕の心を支配するのは、言葉にできないほどのもどかしさだ。
まるで、夢の中で全力疾走をしようとしているのに、足が鉛のように重くて1歩も進めないような。
誰かに向けて力一杯拳を振るっているのに、なぜか手元でふにゃふにゃと力が抜けてしまうような、あの感覚。

今の僕は、まさにタロットの「戦車」の逆位置そのものだ。
「もっと美味しく、もっと高みへ」という情熱は溢れているのに、身体と技術がその速度についていけない。
空回りする車輪が、自分自身を泥だらけにしている。

先日、たけのこを揚げた。
旬のたけのこは、確かに美味しかった。
けれど、僕が本当に求めている「納得のいく一皿」には、まだ手が届いていない。

果てしない道のりだ。
けれど、夢の中で走れないもどかしさを知っているからこそ、目覚めたあとの1歩の重みを知ることができる。

いつか、とんでもなく美味しい天ぷらを揚げられるその日まで。
泥まみれの戦車を、僕は見捨てたりはしない。

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